完成までの道のり❶
- 2023.08.09
- 活動報告
場所との出会い
2023年8月新拠点オープンまでは、フリースクールではない居場所を時間貸し・間借りさせてもらっての運営でした。
2回移転しましたが、私たちの活動に特化した場所の必要性を強く感じるようになり、別天地を模索してした時に今の場所に出会いました。
そこは以前は事務所として使われていたプレハブで、屋根は蔦で覆われ廃屋のようでした。
中を歩くと床が腐って落ちて穴が空いている箇所がありました。男性スタッフはズボッと足で踏み抜いてしまうことも😅
もし使うとなれば抜本的で大掛かりな改装、リノベーションが必要です。
「これを改装するの?」「本当にできるの?」と最初は不安が先行しました。
立地は最高!
でも立地は琵琶湖の南端に接していて、とても魅力的でした。
京阪三井寺駅から徒歩2分、京阪びわ湖浜大津駅徒歩5分と駅近物件。京都や大阪からもアクセスよし。
前庭は家が一軒建つほど広くて、国道を挟んで目の前には琵琶湖!
季節ごとに移ろう大きな湖と大空に白いヨット。
絵のような景色が広がります。
ここだと大津港広場や長等公園や三井寺がある山にも徒歩ですぐに出掛けて遊べる!
自然が近くて気持ちが大らかになり、風通しもいい場所なのにコンビニまでは徒歩1分と何かと便利😊
話し合いを重ねて、庭と家屋は全てこちらで改良や改装など手を入れる前提で、家主さんのご厚意でお借りできる事になりました。
先ずは庭から
認可が取れた助成金との兼ね合いで、先に庭から手をつけることになりました。
テラスがあって、オリーブや色んな樹木があって、自家菜園が出来て、ビオトープ、ピザを焼く石窯のある庭。
プレハブの家屋はそのままに庭としての扱いになるウッドデッキのテラスは大工さんに作ってもらいました。
なんともミスマッチなこの景観。見に来た子どもたちも「キョトン」とした顔でした(笑)
遠い先を見つめながら自分たちの理想の庭を目指して、殆どの作業をスタッフと子どもたちで取り組みました。
土壌整備
大きな石ころだらけの荒地を雑草を抜いて、大きな石は取り払ってコツコツと開墾しました。
明るい庭にしたいので、黄色い真砂土を全面に敷き詰めてみました。
フリースクール開校時間にちょこちょこ寄って少しづつ、何日も掛けて作業しました。
子どもたちにとっては自分たちの拠点づくりに直接関わる時間や労力そのものがとても有意義な活動になりました。
愛着が芽生える
みんなで一緒に労い合って同じ目的を共有すると「大変だ!」「お疲れさ〜ん」と言いながらも結構楽しいものです。
日々愛着が芽生えて、スタッフ共々、作業を重ねる内に心地よい疲れも相俟って清々しい気分になりました。
畑の畝を作る場所は深く穴を掘り起こして竹炭を敷きました。
そこに土を被せる事で自生するバクテリアや良質の菌がどんどん土壌改良をします。
使い慣れない道具を扱うのも、こんな事でもないと体験出来ないですね。
アプローチにストーリー
庭を通って玄関ドアに続くアプローチもアイデアを出し合って、わざと曲線にうねるようにして、そこを通るだけで少しワクワクした気分になるようにしました。
石ではなく線路の枕木を敷こうと思いましたが、大工さんにも相談すると、入手が大変だと。
代わりに足場板を勧めて下さいました。
サンダー(電動ヤスリ)をお借りしてみんなで表面を削り土に埋まる感じで並べました。
脇や隙間をセダムやクローバー🍀が自生して詰まっていくと更に感じ良くなるね!
そんなイメージを抱きました。
オリーブの木を2箇所に植樹して、ゆくゆくは実が採れるように願いました。
DIYで石窯作るぞ!
トライアンフではお馴染みの本格石窯ですが、これもDIYで作っちゃえとなりました。
ただし基礎の土台だけは専門技術がいるということで、大工さんにしっかりと建ててもらいました。
石窯キット一式がドッサリと届きました。セメント、モルタル、ドームの型、レンガブロック、耐熱レンガなどなど。。。
これを見た時には、ホントに素人で出来るか不安でした。
おまけに作り方説明書はプリントアウトしたペラペラの紙でした😅
なんとかなるだろう
行き当たりばったりでもまあなんとかなるかと楽観的に作業を始めました。
最初にセメントでコンクリート一枚板を作りました。
セメントに水を配合して、型枠にコテで平(なら)しながら本当に固まるのかなぁ? など話しながら作業😆
後日見たら思いの外カチカチに出来ていました😃
土台の上のこのコンクリート板を4人がかりで乗せて、更に耐熱レンガを敷いた上にドームを作りました。
セメントでドームを作る作業は流石に相当器用でないと無理です。
左官屋さんの人件費を浮かせるために、手が器用なスタッフ2人だけでやり切りました。
石窯の完成
コンクリートの半球型ドームにブロックレンガを敷き詰める作業は子どものイベントとしてやりました。
まるでクッキーやチョコレートをクリームやシュガーで固めてお菓子の家を作っている感じ❣️
垂れてくるモルタルをスタッフがケアサポートする感じで、小学生と中学生がわいわいと作業しました。
仕上げに目地を埋めて表面を水を含んだ布で拭き上げ!
丁寧に拭き取るとブロックレンガの色味も綺麗に出ました。煙突も付いて雰囲気抜群です❗️
本当によくここまで出来たなぁと感慨深くなりました。
みんないい顔していますね😃
色の調和
石窯のレンガの色と相性が合うように橋の鉄柵も塗り替えました。
うぐいす色のようなくすんだ黄緑色に調合したペンキをスタッフや子どもがせっせと塗りました。
灰色で無機的だった柵も自然の草に同化して主張が弱まりました。
2022年秋から2023年3月に掛けて活動の一環として、庭の整備の道のりをざっくりと振り返りました。
2、3か月でどんどん緑が増えて来るでしょう!
次回、②では更に物語り満載の家屋のリノベーションに迫ります!
【追加】約一年後の庭
庭木や草花が生い茂って緑のオアシスとなりました。
その中でピザ釜がシンボル的存在になって溶け込んでします。
心地良い活動の場となって、みんなに愛されています